
日本全国の皆さまから、24時間に渡って想定被害状況を受け付けるという「ネット防災訓練」は今回が3回目となりましたが、今回は新たに携帯電話とパソコン向けの情報投稿サイトを設けました。そして昨年同様、寄せられた情報をもとにレスキューナウ危機管理情報センターで随時集約した被害状況を「特設ブログページ」や各サイトを通じてご提供し、情報の共有を目指しました。参加された皆さま、興味深く見ていただいた皆さまのご感想はいかがでしたでしょうか。
今回、情報投稿サイト全体で22,785アクセス(WEB、携帯、特設ブログページ(3つ)の合計)、投稿総数550件(【想定】宮城県沖:133件、【想定】東海地震:299件、【想定】大規模台風:118件)でした。投稿数は昨年(579件)と比べて若干減りましたが、今回の訓練で実感したのは、寄せられた情報の一つひとつがこれまで以上に具体的になっている点でした。これは、昨年以上に多くの方々が災害に対する具体的なイメージを持つようになってきたことの表れではないでしょうか。前回までの訓練がそれに少しでも貢献できていれば幸いです。
全体として、昨年以上に具体的な投稿が寄せられたこと、そして寄せられた投稿に対して、さらに別の参加者の方から情報を寄せられるなど、一方通行の投稿ではなく、訓練参加者同士のコミュニティが生まれていた点もこれまでの訓練との相違点として挙げられると思います。
今回参加した関係者の皆さまから、以下のようなご意見が寄せられました。
◎投稿の入口がわかりづらかったのと、メールでの投稿に抵抗感があった。
「投稿の入口が複数あって、どこから投稿してよいかわかりづらかった。」「メールでの投稿だとメールアドレスが知られてしまい、抵抗感があった」といった意見が寄せられました。いろいろな形態での投稿を受けられるようにと投稿の入口を複数用意しましたが、かえってそれで分かりにくくなってしまったかもしれません。次回以降の反省点とし、投稿のしやすさに配慮した構成を工夫したいと思います。
◎訓練が多くて全体像が把握しづらい。
今回は、携帯電話とパソコン向けの情報投稿サイト、各訓練用特設ブログと情報を収集・発信する場所をたくさん用意し、より訓練に参加しやすい構成を工夫しましたが、3つの想定災害を同時並行に進めているために、情報の掲載場所が多くなり、訓練の進展など、どのページをメインで見ていたらよいのか、という部分が分かりづらかったかもしれません。次回訓練に向けては、「投稿のしやすさ」「投稿された情報の見やすさ」について、改善を検討したいと思います。
◎全国で3つの想定災害の訓練を同時に行なっているが、どこか一つの想定災害を中心に災害に遭っていない地域からの支援活動についての訓練ができると良いと思った。
「参加者の皆様から寄せられる様々な投稿情報を集約し、災害の全体像としてより有益な情報配信を行なうことで、被災地での被害の回避や軽減に役立てたい」という目的で実施した訓練ですが、このような主催者側が想定していなかった新しい訓練についてのご意見が寄せられ、大変嬉しく思いました。今後は、「ネット防災訓練」の環境を使って独自の防災訓練をそれぞれで企画・実施していただける、そんな関係を多くの方々との間で築いていきたいと思います。
昨年より実施しておりますこの「ネット防災訓練」ですが、実施する度に多くの課題に気づかされる一方、多くの個人、団体の皆さまからの積極的な参加やご意見の数々に多くの刺激を受けています。どうしたら、危機を回避できるのか。軽減できるのか。我々もそして皆さんも日々この課題に向かって様々な取り組みを行なっています。そのような取り組みの中で、皆さんにご提案したいのは「災害をイマジネーションしよう」ということです。普段生活している部屋、オフィスの様子をあらためて見てみてはいかがでしょうか。今回の訓練でも、普段生活している室内や、また、オフィスの様子を写真におさめ、「停電している」とか「天井からケーブルが垂れてきてしまった」などという投稿をお寄せいただいた方がいました。これらの投稿をいただいた方々は、室内を見回して、この部屋が被災したときにどういった被害が発生してしまうのかということを想像してくれたのだと思います。そういった取り組みを通じて、普段自分たちが一番多くの時間を過ごす場所の、身の回りの防災対策を見直していただけたら幸いです。
災害は、実際に体験することによって予防できるようになるかもしれません。しかし、新潟県中越沖地震で被災した地域では、「またこんな大きな地震が起きるとは思わなかった」といったようなコメントがありましたが、本当に災害はいつ、どこで、しかもどんな頻度で発生するか分かりません。過去の災害を知り、実際の被害状況、救援、復旧、復興はどのように行なわれたかを知ること、日頃から今回の訓練のように対処法をイメージしてみること。それが予防につながるのではないでしょうか
何か危機に直面したときにそこから考えるのと、あらかじめ危機をイメージして回避、軽減する方法を考えておくのとでは、受ける被害にも自ずと差が出てくるでしょう。今回の訓練が、参加された皆さまの予防の一助となりましたら幸いです。
また次回開催時には、ぜひご参加ください。皆さまからのミクロ情報の投稿、一同心よりお待ち致しております。
(以上、2007/09/03 株式会社レスキューナウ)
今回、「ネット防災訓練2007」に参加された皆様、およびご協力いただいた企業様・団体様に心より御礼申し上げます。
今年で合計3回目を数える「ネット防災訓練」では、新たに「災害情報特設サイト」というパソコン上でのページを設け、その中で各ボランティアセンター様からの情報や、一般投稿を受付け・掲載する試みを実施しました。
このページでは、実際に災害発生時のボランティア活動に携わる災害ボランティアセンターの皆様から、より具体的な活動の流れを確認できたことが特徴です。災害復興への道のりは中長期的な取組みであり、また、日頃の小さな活動の積み重ねでもあるため、「今は何が必要な情報なのか」「どのような流れで復興作業(支援)したらいいのか」ということを正しく知る(知っている)ことが大切だ思われます。
その点、現場の災害ボランティアセンターから発信される情報は的確な道しるべとなり、また、被災地の方々とボランティアの方々をつなぐコーディネイターとして、非常に重要な役割を果たすものだと感じました。そして、こうした取組みをもっと多くの方々に知っていただくことが、我々自身の役割であると実感しています。
一方で、「携帯電話からの投稿窓口」「パソコンからの投稿窓口」「状況確認用のブログ」など、複数の投稿パターンや掲載方法を用意することが必要だったため、今後は更に使いやすく、気軽に訓練に参加できるような工夫・改善を行って参りたいと考えています。また、土日の実施だったことで、投稿数の全体合計は昨年度より若干低くなりましたが、外出先から投稿できる携帯電話での投稿の多さが目立ち、具体的な状況を想像したコメント・写真が増えていることも、今後につながる内容だったと捉えています。
「いつ身に降りかかるか分からない大災害」について、ひとりひとりが日頃から備えておくことの大切さ、想像することの難しさを改めて実感しています。避けられない災害に対して、少しでも「減災」に貢献できるような取組み・情報共有のサービス提供を目指して参ります。今後とも、ご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。
(以上、2007/09/03 ニフティ株式会社)

■災害ボランティアセンター画面(一部)
・被害状況サマリ(最終版):【想定】宮城県沖地震について
・被害状況サマリ(最終版):【想定】東海地震について
・被害状況サマリ(最終版):【想定】大規模台風について
・地域活動支援コミュニティ:【地震・災害・交通情報】災害情報提供・クチコミ投稿について